2017/09/25

局所性ジストニア:熱凝固手術を受けました 2

9月14日の手術から1週間が経過し、21日に抜糸。無事同日に退院した。頭の経過は順調過ぎるぐらい順調だったが、よりによって抗生剤の点滴が終わった18日ぐらいのタイミングから痛風の発作が出てしまい、最後辺りはそもそも何のための入院だったか分からなかったぐらいである。昨年5月に初めて発作が出て以来、全然出ていなかったのにい。

現在は職場復帰しているが、再発する兆しが有ったり無かったりで、おっかなびっくり仕事をしている状況。手術してから1週間ぐらいは焼いたところが腫れてる状態で、それが過ぎてぶり返すかどうか、どれぐらいぶり返すか、がポイントらしい。3~4か月ぐらいぶり返さなければ完治とか。もう10数年充分に苦しんだので、どうかあんまりぶり返さないで欲しい。出来れば完治してほしい。ギターも久々にフラットピックで弾けるようになり、現在リハビリ中なんだが、そのモチベーションを上げる為に調子こいてギブソンのエクスプローラまで買ってしまったのだ。

さて、今更ながら手術を振り返って痛かった工程ベスト5を挙げておこう。人にもよると思うのだが、今後定位脳手術を受けようという人は参考にすると良い。

1.フレームを外した後
これが1番である。「これまでギチギチに嵌めてたフレームを外した時に痛がる患者さんがいるんですよね~」と言われたが、いるんですよね~どころではない。明確に痛い。付けてる最中はそれほど痛くはなかったのだが。思わず痛み止めの薬をすぐに投与してもらうよう懇願してしまったぐらいである。

2.縫合
ホッチキスでガチャガチャと10針ぐらい入れるのだが、これが地味に痛かった。

3.頭にメスを入れる時
これは麻酔を掛けたは良いが、それから大して間を開けずに執刀したからだろうか。「まだ痛いです」って言ってるのに「そうですか」と言いつつどんどん切り進めて何やらゴリゴリとかするもんですもの。

4.フレームを付ける時
これは額のところに2か所、それと後頭部に2か所麻酔を掛けてからピンを立ててフレームを固定して行くのだが、痛いというか、骨に達して締め上げるので後頭部の方でメキメキと音がして恐ろしかった。

5.頭蓋骨に穴を開ける時
これは電動と思いきや、手動でゴリゴリと開けられた。今は電動の方がメジャーらしいが、まあ手動で良かったと思う。ゴリゴリという感触はもちろん有ったが、骨なので痛みは全くなかった。
今後また仮に手術を受けるとなる場合(そんな事は想像もしたくないが)、省略されるのはこの工程だけか・・・とほほ。

6.脳みそに凝固棒を入れる時
これは全く分からなかった。脳みそそのものに神経が無いのは分かっていたが、脳の深部に1㎜程度の棒を入れていくのだから多少痺れとか感覚の異常を感じるのかな、と思っていたが、「ハイ、棒が入りましたよ」と言われて「えっ、もう入ってるんですか」と聞き返してしまったぐらい。

と、いう順番になった訳だが、ランク外で何より一番痛かったのは痛風の発作でした。
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2017/09/17

利根川水系神流川:上野ダム

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続いて同じく利根川水系神流川の上野ダムである。が、下久保ダムで思いのほか時間を食ってしまった我々(といっても私と嫁さんですが)が上野ダムに着いたのは夜も遅く17時過ぎ頃であった。そこでダムサイトへ辿り着く前に、閉店寸前だった上野村産業情報センターへ立ち寄ってダムカードを先に貰おうとしたけれど、まだダムへ行ってなくて写真を撮ってないなら配る事は出来ないという。加えて今からダムサイトへ行っても確かダムの公園は16時30分で閉まるはずだから遠目でしか見られないんじゃないか、という絶望的な前情報を貰いつつ、それでもダメ元でダムサイトへ向かって見たのだったが、果たして公園はまだオープンしていた。しかしすんげえ霧。

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上流側。堤高120m/堤頂長350m。東京電力所有の重力式コンクリートダムで、2013年に我々も訪れた長野側の南相木ダムの下池として最大282万kWという日本最大の揚水発電を行う、、、予定である。ちなみにここから3kM程のところに御巣鷹山が有り、翌日は奇しくも例の墜落の日、だったらしいが、すまん。全然気付かなかった。

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下流側。霧で訳が分かんねー。

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天端。はるか向こうが霞んで見える。

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これじゃあんまりだと言うことで、洪水吐のところまで行ってみた。おおー吐いてる吐いてる。

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上流側のロックフィルらしき遮水壁。この後、下流側の道からもアクセスを試みたが、途中で通行止めとなっていて下流側から背面を見ることは叶わず。普段は解放されているというから、16時30分で閉鎖されてしまうというのは下流側の事かも知れない。その後、ダムカードは浜平温泉 しおじの湯なる所で無事ゲット。やれやれ。
2017/09/17

利根川水系神流川:下久保ダム

今年の8月はグンマーへのダム巡りを敢行。グンマーといえばマイケル富岡製糸場とか足利銅山がどうだとか最近俄かに盛り上がっているが、もちろんそんなのに興味があるはずもなく、向こう5日間に渡ってただ只管ダムを巡り、結果的に22基のダムを巡る結果となった。勿論、単に数を巡るだけでなく、1基1基じっくりと見られる限りのビュースポットから愛で回し、貰えるのならダムカードをしっかり貰ってから次のダムへと向かうのである。こんなことを22基に渡って繰り返すもんだからしまいには頭の後ろあたりが痛くなった。しかもグンマーのダムはグンマー全般に散らばっており、ダムがほぼ密集している昨年の栃木とえらい違いで移動が大変やった。

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群馬県は高崎に投宿し、そこから最初に向かったのは南部の藤岡市。藤岡市といえばBUCK-TICKが有名で私も高校時代にさんざんギターでコピッた覚えがある。現に町中を走ってるとあちらこちらから惡の華やらSPEEDやら初期のSEXALxxxxxのメロディが国家のように流れてきて楽しい。全部歌えるぞ。そういえば頬にBTと殴り書きした農作業のおっちゃんとかおばはんとかもちらほら居るし。さて、そんな中で最初に到着したのが水資源機構所有の下久保ダム。右岸が埼玉県、左岸がグンマーにあたる地点に位置し、堤高129m/堤頂長605m。非常に堤頂長が長いが、それには理由がある。総貯水容量130,000,000 m³を確保するために現在の高さにしなければならなかったが、このため埼玉県側に高さ73.0メートルの補助ダムを設け、結果的に「L」字型の特徴的なダムとなったのだ。そのナイスカドー!な具合をとらえたのがこの写真。

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もうちょい下ってみた。う~ん。いいカドだ。

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はやる気持ちを抑え、補助ダムの方から天端をカドに向けて突き進む。

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そ・し・て!カドには下久保ダム/水資源開発公団(当時)の石碑が!

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その裏。その奥には。

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うおおおおお!ナイスカドー!!これぞカドの中のカド(何だそりゃ)!!

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カドを過ぎても振り返ってしまうの図。

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左岸側よりカドを見る。

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カドに気を取られすぎていて停滞背面(下流側)をすっかり忘れていた。この後、下流側へ向かう事になるが、堤体上から下流側を撮ることをすっかり忘れてやんの。

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堤体背面!て、これじゃわからんな。この日は天候不順にて全般的に絵面悪し。

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直下流まで下って撮影。次は天気のいい日に来たいものだ。ちなみに特撮でもここはよく使われる事で有名。俺が子供のころよく見ていた宇宙刑事シリーズとか、そういえば最近もなんか戦隊もの(もはや名前も出てこない)でここが出てきたようなシーンを見た。

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ダム管理署にて。ここのカドで黒部弓見ちゃんが部長に告白してたもんな。あれは感動的なシーンだった。

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カドを下から見られるポイントを発見!て遠くてよくわかんねえよ!他にもっといいポイントがあったかも知れないが、この天候なのでこれ以上は断念、
2017/09/16

局所性ジストニア:熱凝固手術を受けました

どうでも良い報告。珍しくダムの話ではない。

実は今月14日、ここ10数年来悩まされ続けていた右手の局所性ジストニアを根治するべく機能的定位脳手術(の内の熱凝固術)というのを受けた。

ジストニアの詳しい病状については各種サイトを参照してもらうとして、僕の場合は右手の手首に変に力が入って内側へ極端に屈曲してしまう症状だ。直接の原因は長年弾いてきたギターだろうと思う。それでもだましだましギターを弾き続けてきたのだったが、やがてフラットピックを使えなくなり、代わりにサムピックを使っていたらそれも使えなくなって、とうとう何も使わず指だけで弾くようになって、それで暫くは上手くいっていたのが、それもダメになって最後には右手の人差し指乃至は中指で強引にストロークをかますのが精一杯になっていた。まるで神か悪魔にでも弄ばれているかのような気分だ。

もちろん、この間何もしなかったわけではなく、いろんな治療を受けた。

最初は一体何の病気なのか?そもそも病気なのかも分からず、確か総合病院で案内されるまま形成外科でレントゲンを受けたと記憶する。そこで脊椎のレントゲンを撮られ、脊椎から腕に伸びている神経が圧迫されているというわけではない、という事が分かった。結論としては、身体は悪くなさそう、それだけだった。

そこで次に訪れたのが心療内科。身体に異常がないという事であれば心因性のものだろう、と考えたのだ。そこで「書痙」という病名を初めて聞いた。これはジストニアの一種で、字を書くときに限って発する異常症状らしく、確かに僕の症状はギターだけでなく、字を書く時もPCのタイピングをする時もハシを持つ時も出る。が、この時に処方された薬は人前での緊張を和らげる薬で、別に人に見られている時だけに発症するわけではなかったので、当然の如く効果は無かった。しかし、書痙というジストニアに一歩近づいたキーワードを得られたのは大きかったと思う。

ここらへんで漸くジストニアという病名を色々ネット検索して知るに至った。見れば見るほど自分の症状に似ている。脳から来る異常信号が原因だと言う事も分かった。だが決定的な治療法が無い。究極的には脳深部刺激療法という方法が有って、要は脳に電極を埋め込んで刺激を与え続けるという方法らしいが、開頭手術でしかも一生電極を脳にぶっ刺した状態で過ごし、しかも定期的にバッテリーとかを変えなければいけないし、何よりも1か月という入院期間とウン百万という費用というのがちょっと・・・・と尻込みするものがあった。

それでも病名が分かったところで、何とかならないものかとジストニアに対象を絞った通院治療を始めた。最初は投薬だった。メキシチールという血圧を下げる薬に神経の興奮を和らげる副作用が有るという事でそいつを服用した。まあ気休めにはなったが効果は無かった。

次に行ったのがボトックス。こいつは右手の緊張が掛かっている部分にボツリヌス菌を注射して脳から来る緊張を遮断してしまう、というものだったが、僕的にはこれは最悪だった。右手が単に麻痺したようになり、その一方で脳からは相変わらず異常信号が送られ続けるわけで、手の言う事を聞かない要素を一つ増やしただけに過ぎなかった。

その後、まあダメだろうなと思いつつも針治療を受けた事もあった。もちろんダメだった。それよりもなによりも1回6千円なんてバカ高い治療費を毎日支払えるはずがない。(出来るだけ毎日通った方が良いと言われたが、よほどの金と暇が無い限り無理だ)

最終的には、何を思ったか埼玉の某クリニックをネットで見つけ、訪問する事にした。今年の事だ。ジストニア発症から既に12年が経過していた。そこで言われた内容は衝撃だった。はっきり云って現時点でこの症状を手っ取り早く改善させる近道は脳手術しかなく、今後のQOL(Quality of life)を考えてどうしても治したい、という人には強制はしないが手術を勧めている。今は熱凝固術という手術法が有り、それであれば体内に電極を残す必要もなく、手術自体も1時間程度で済み、且つ入院期間も1週間ちょっとで済む、という。更に費用も高額医療費が使えるから10数万で済むというのだった。これは驚きだった。

それでも未だ踏ん切りがつかなかった僕は、それから半年間、そのクリニックで磁気治療というのを受けた。これは左の脳の前あたりを磁気でバチバチやる治療で、これで良くなるケースもあるという事であったが、やはり劇的な改善は見られなかった。磁気治療に通いながら、僕は来るべき時が近づいていると感じていた。

時は来た。手術日は9月14日と決まった。その2日前の9月12日から入院し、各種検査を行う。14日の手術当日まで二晩、本当に治るのか?という不安と、手術そのものへの不安で中々寝付けなかった。

当日は朝8時からあわただしく始まった。まずは頭部というか顔にフレームを固定される。額に2本、後頭部に2本ピンを立ててギリギリと万力で締め上げるようにしてがっちりと固定するため、ピンを立てる前にその部分に局所麻酔を掛けられた。そうして締め上げられるわけだが、どうやら骨に達して締められているらしくメキメキメキという音がしてきた。その上でMRIを撮られる、これで「熱凝固」させるターゲット位置をミリ単位で決めるのだそうだ。

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そうして一旦休憩の後、10時半から術式開始。緊張を和らげようと色々と世間話をしてくれる医師の心遣いが有り難い。それでもやはり緊張しないわけにはいかない。何せ覚醒状態のままの脳手術なんて普通に生きてて中々体験出来るものではない。そう、この手術は覚醒した状態下で実際に右手の具合を確かめながら行われるのだ。さて、まずはフレームをベッドの上の固定台にがっちり固定される。これで頭は動かない。その上で、術前の状態を確認するため、あらかじめ持ち込んでおいたギターを弾いて見せる。すでにフラットピックを持ってのストロークは出来なくなっているわけだが、それを敢えてやって見せる。もちろんできない。これがこれから一体どう変わるというのか?

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一通り実演が済んだところでいよいよ執刀だ。まずは凝固するための直径1㎜程の棒を脳内に差し込むための穴を頭の左前辺りに開ける。当該箇所をバリカンで部分剃毛し、局所麻酔の後、5cmほどメスで切開(まだ麻酔が効いてないのか痛い)。それから手動ドリルみたいなのでゴリゴリと頭蓋骨に穴を明けてゆく。たぶん1円玉ぐらいの大きさか?このゴリゴリ工程が一番痛いというか気持ち悪いだろうなと覚悟していたが、ここは意外と平気だった。よくよく考えれば骨に感覚なんかないもんな。それから前述の凝固棒を脳の脳深部にぶち込んでいくのだが、はっきり言ってこれは全く分からなかった。何しろ脳に異物が入っていくのだから何か幻覚を見たりとか、身体の感覚がおかしくなったりするのかと思いきや、全くそういうのは無し。「はい、いま棒が入りましたよ」と言われて「えっ、もう入ってるんですか」と驚いた。そうして、最初はまず電流を流して、効果が出るか、ろれつが回らなくなったりしないか、しびれが出たりしないか、を確認した上で、いよいよ熱凝固を行う。悪さをしている脳深部の組織を米粒ほどの範囲で70℃の熱で焼くのだ。1つの部位あたり大体1分。相変わらず何の感覚も無し。それが終わる都度、ギターを持たされて弾いてみる。1回目は余り効果が分からなかった。ところが2回目が終わった時、変化が現れた。この10数年間は一体何だったんだ!とでも叫びたくなるぐらい何も無かったかのようにフラットピックでのストロークが出来るようになっていたのだ!ここまでの2回は震えを発症させている部位を焼いたとの事。次にこわばりを発症させる部位を焼く。再びギターを弾く。弾ける!試しにサンフランシスコベイブルーズをワンコーラス弾いてみる。ほとんど違和感が無い。フラットピックでアップピッキング感を感じるなんて何年ぶりだろう!

都合3カ所焼いて術式終了。この時点で12時にもなっていない。後は頭蓋に空いた穴をセラミックで蓋をし、その上の皮膚を縫合して、最後にギリギリと締め上げていたフレームを外す。実のところ、このフレームを外した後が一番痛かった。付けている間は殆ど痛みを感じなかったのに。たまらず痛み止めの薬を処方してもらうよう懇願してしまった程だ。その後、痛いのをそのままに再びMRIを取り、病室へと戻って、その日はそのまま絶対安静。何しろ痛い。終わってからが痛い。

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今これを書いているのは9月16日。手術から2日が経過した。痛みは殆どなくなって、元気になった今、退屈でしょうがない。休日に入っちゃったので仕事もないし。そこで、こうしてブログを書いてPCのタイピングのリハビリをしているという寸法である。タイピングのフォームも劇的に改善されたが、長いこと癖の有るタイピングの仕方をしてきたので、いざマトモになってもこれがなかなか上手くいかない。しかし変な力が入らないぶん苦しさ痛さは全く無くなり、ミスタイプをしても静かに笑っていられる自分がいる。ギターは病院内のどこに行っても弾けそうな場所が無いため、これは帰ってからのトライアルになるな。手術時には確かに弾けた。が、手術台に寝て弾くのと立って弾くのとでは違いもあるだろうし、本当に弾けるようになったのだろうか?それが、不安でもあり、楽しみでもある。だから今は早く帰りたい。
2017/06/27

鬼怒川上流周辺の発電用ダム群

鬼怒川上流は4大ダムだけでは語り尽くせない。その周辺には実に味わい深い発電専用ダムが点在する。時間が無かったり、15年の洪水の影響で道路が通行止めになっていたり、そもそもガッツが足りなかったりして訪問出来ていないダムも多少あるが、ま、そこは大目に見て欲しい。別にプロじゃないんだし。

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まずは何といっても黒部ダムであろう。堤高28.7m/堤頂長150m。東京電力所有。例の富山県の堤高No.1の黒部ダムと同姓同名で、堤高だけ比べると富山の15%程度しかないが、こちらの黒部ダムは何を隠そう日本初の発電用ダムで1912年竣工。大正元年ですよ元年。つまり富山よりも50年も前にデビュー、そして100年を過ぎて未だ現役バリバリというとんでもない存在であり、故に我々ダムマニアは敬意を込めてこのお方を黒部ダム(栃木)=くろべだむかっことちぎ、とお呼びする。控えおろう!当時のダムならではの石積みの堤体、その上を流れる放流の水の流れが美しい。何気に重力式アーチというレアな型式であったりする点も含めて、このお方の魅力は底知れないのだ。分かって欲しい、この気持ち。

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その近くに存在するのが土呂部ダム。どろぶだむ。と読む。これも東京電力所有。堤高21.6m/堤頂長56m。重力式らしいが、このダムの最大の魅力は結構な山奥に有って、なおかつダムサイトに全く近寄れない、という点だろう。特に下流側から堤体を見るなんてのは関係者でもない限り夢のまた夢らしく、ネットで検索しても背面の光景は一切お目に掛かれない。そんなに一生懸命探したわけでもないので、もしそんな写真がどこかでUpされているなら誰か是非教えて欲しいものだが、とまれ、色々と想像を掻き立てさせてくれるダムである。

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続いては栗山ダム。堤高97.5m/堤頂長340m。これまた東京電力所有で、下池の今市ダムとの間で揚水発電を行っている。つまり上池で、結構どころか、かなり山の上に有る。そんなわけでえっちらおっちらと山道を登り、かつ途中で牧場の中まで通り(!)、漸く辿り着いたダムサイトはさぞかし静寂に満ち満ちた秘境であろう、と期待していたら、なんかよく分からんが堤体直下の公園でDJブース付きバーベキュー大会が大々的に開催されてい、どんどこどんどこどっかんどっかん大音量でレイヴパーティーさながらの大盛り上がり状態であった。なんじゃこりゃあ!ちなみに天端までは多少歩いて坂道を登らなければならないが、天端に登って来てみても下からどっかんどっかん音が聞こえてきて危うくトリップしそうになった。ここは六本木か。ちなみに下池の今市ダムへは15年の洪水の影響で道路が通行止めとなっており、訪問出来ず。

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小網ダム。栃木県所有の発電専用ダム。県のダムが発電しているというのは結構意外。堤高23.5m/堤頂長128m。小ぶりなダムだが、こういうのが良いんだよ。それだけじゃない。たまたまダムサイトで作業をされていて声を掛けさせて戴いた職員の方のお人柄が本当に素晴らしく(ここに限らず栃木の人はどこもかしこも親切な方々ばっかりだったけどね)、ダムカードを下さっただけに飽き足らず、このダムの諸元、成り立ち、役割、現在行っている放流は無効放流と云って無駄に水を捨てているだけの放流である事、本当はこの水を鬼怒川発電所にも送って発電したいんだけど15年の洪水で発電所がパーになってしまったために水を捨てるしかない辛い現状、だから嬉しくないけど中々見られない珍しい放流をやっているには違いないという事実、等々について、こちらから聴いてもないのに実に詳しく教えて下さった。中でも印象に残ったのが何気なく云われた「いま水放り(みずほり)しててね」というフレーズ。ダム関係者は放流する事を「放る(ほうる)」と表現するらしいが、こういう使い方をするんだ!と大いに感銘を受けた次第。それだけでは終わらない。その後、右岸側に回って堤体の写真を撮ってたら、わざわざ追いかけてきてくれて他のダムのダムカード情報まで教えて戴いた。のべ1時間弱に渡ってトークったんじゃないだろうか?そんな人との出会いも含めて一生忘れられないダムとなった。

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その小網ダムから121号線を暫し下って行った所に存在する中岩ダム。東京電力所有。東電率高し。黒部ダム(栃木)ほど古くはないが1924年竣工という戦前デビューのダム。いかにも戦前ライクな佇まいで、ほんとマジたまんないのだが、堤体を見られるポイントを探すのが一苦労で、ここを探すのに1時間弱ぐらい掛かってしまった。堤高26.3m/堤頂長107.9m。しかもこの形状って重力式アーチっぽくなーい?そんなSpecを由緒有るダムに対して云々するのも野暮ってなもんだが、ま、本能みたいなものだからどうか許して欲しい。
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